2013年4月10日水曜日

[CEDEC 2012]必要なのは「何でも自分でやってしまう覚悟」。タイトーのアーケードを支え続けた「組み込

タイトー AM事業本部 技術顧問 三部幸治氏  ゲーム開発者向けのカンファレンスであるCEDEC 2012では,ゲームに纏わるさまざまな技術や知識が紹介されるのだが,そのほとんどはコンシューマゲームに関するものであって,ro rmt,それ以外のゲームに関する講演とはいうのは,実はそれほど多くない。  理由は“それ以外”の市場規模があまり大きくないから……といってしまうと身も蓋もないのだが,まあ当たらずとも遠からずだろう。しかし日本には,例外的に大きな市場を持った“それ以外”も存在する,rmt。それがアーケードゲームだ。  本稿ではCEDEC 2012の初日,2012年8月20日に行われたセッションの中から,そんな伝統的なアーケードゲームについて語られたセッション「アーケードゲーム技術の変遷と組み込みエンジニアの育成」を紹介しよう。登壇したのはタイトー AM事業本部 技術顧問の三部幸治氏だ。 アーケードを支え続ける「組み込み技術者」  セッションは,まずアーケードゲーム業界の現状について説明する,以下のスライドからスタートした。  これは2007年の世界のゲーム市場(ハードウェアを除く)について分析したグラフだが,全5兆円の市場規模に対し,日本のアーケード市場が18%と,大きな部分を占めている。日本のコンシューマゲーム(PC含む)市場が14%,北米のコンシューマゲーム(PC含む)市場が28%なので,そのシェアの大きさが分かるというものだろう。  一方で,他国のアーケード市場は北米?アジア圏ともに3%で,日本のアーケードとは比べるべくもない。 こちらは2011?12年の国内ゲーム市場を示したグラフ。プレイヤーがゲームに支払った金額(ハードは除く,つまりアーケードではインカム,コンシューマゲームではソフト代金)で比べれば,コンシューマゲームよりアーケードのほうが大きい  では国内での内訳はというと,2010年のデータでは,トップはクレーンゲーム機で約40%,メダルゲーム機が31%と続き,テレビゲームはその次,18%に過ぎない。ちなみにタイトーのアミューズメント施設タイトーステーションのロゴにもなっている「スペースインベーダー」の時代(1970年代後半)は,ビデオゲームが約80%を占めていたとのことで,これも時代の移り変わりというものだろう。  そしてそのクレーンゲーム機やメダルゲーム機といえば,とくにソフトウェアだけでなく,ハードウェアの設計が重要になるジャンルでもある
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